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注:このサイトに使用した写真は一部、加工修正を行ったものもあり実際と異なる場合があります。
この建物は、特定企業のプライベートなビルでもあり、店舗部分以外の内部は殆ど公開されてこなかったこと等もあって、安藤忠雄の代表作として紹介されることがあまりなかったのかもしれません。
しかし、この建物には安藤忠雄の当時の典型的なデザイン要素が多く取り入れられており、広々とした敷地を活かして、これらの要素が大きなスケールで表現されており、非常に印象的です。
さらに、これは有名な「光の教会」や教会三部作の他の作品の直前期に建てられており、これらの象徴的なプロジェクトと一致するデザイン特性を共有しています。
そういう視点で内部まで見ていくと、ジュンポートアイランドビルは、安藤忠雄の作品の中で隠れた傑作ともいえる内容を持っています。
アトリウム階段は、荘厳な教会を思わせる空間が、壮大なスケールで迫ってきます。
以下の写真は、この頃の安藤忠雄の建築デザインの特性をよく示しています。
【見どころ】
この建物には、店舗、オフィス、倉庫、ホールがあり、スケール感のある吹き抜け空間もあります。
2階のオフィスから4階に上るアトリウム階段は、直線、曲線、スリット、ガラス、といった、この頃の安藤建築の定番的デザイン要素を全て駆使した絶妙な構成を実現しており、まるで教会かのような荘厳な空間になっています。
また、屋上にはコンクリートによる直線と円形の幾何学的組み合わせと、ブリッジによる大きな開口部を構成したアートのようなデザインがあります。
これも定番的デザインですが、他の安藤作品よりも、一際スケールの大きいブリッジに圧倒されます。
竣工当時は南側正面の駐車場に、小高い丘のような芝生の庭がありました。
時代の流れとともに、こうした使われかたの変化は仕方ない部分もありますが、これだけの敷地に低層4階建という今では考えられないような贅沢な造りであり、そのおかげでこの建物を4方向からぐるりと見ることができる貴重な建物となっています。
安藤建築の隠れた傑作ではないでしょうか。
このビルは、安藤作品の中でも、余裕ある敷地に贅沢に建てられており、四方から異なる表情を見ることができる貴重な作品です。
注:このサイトに使用した写真は一部、加工修正を行ったものもあり実際と異なる場合があります。